事故後、首や腰に痛みを感じたらすぐに病院へ
交通事故の受傷内容としては様々なものがあります。
たとえば、骨折している場合には耐え難い痛みがあるのが一般的です。
そのため、すぐに病院に行くことになるでしょうし、それで問題ありません。
これに対してむち打ちの場合には、出血のような目に見えるような傷がないのが一般的ですし、交通事故直後にはとくに痛みもないということさえあります。
そのため、交通事故直後には病院に行かない、という方も珍しくありません。
ところが、首や腰の痛みがいっこうにひかず、耐えきれなくなって初めて病院に行かれるという方もいます。
しかしながら、事故後、どこかに痛みを感じたら我慢をせず、できるだけ早く通院を開始するべきです。
時間が経てば経つほど因果関係を争われるリスクが高くなる
なぜ早く病院に行くことを進めるかというと、それは事故日から初回通院までの期間が空けば空くほど因果関係を争われるリスクが高くなるからです。
つまり、「交通事故が原因でむち打ちになったんなら、普通すぐに病院に行くはずじゃないの。それがこんなに期間が空いてるのは、実は交通事故が原因じゃなくて、別の原因があるからじゃないの」と争われるのです。
別の原因があるというなら、その別の原因を相手に立証させれば良いと考えられる方もいるかもしれません。
しかしながら、事故とケガとの因果関係の立証責任は被害者側にあります。
加害者側が『別の原因』を立証できなくとも、こちらが『交通事故が原因である』と立証できなければ負けなわけです。
むち打ちなら事故後3日以内、遅くとも1週間以内に通院すること
これは弁護士の経験上のものですが、むち打ちであれば、事故後3日以内、遅くとも1週間以内には初回通院をすべきです。
交通事故から1週間以上空くと、因果関係を争われるリスクはかなり高くなる印象です。
もちろん早ければ早いに越したことはありません。
事故後、何か痛みやしびれなどを感じたら、できるだけ早く医師の診察を受けましょう。