色々なむち打ちの症状

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photo_010交通事故によるいわゆるむち打ちは、頚椎捻挫、腰椎捻挫などと診断されることが多いです。
これによって首や腰に痛みが出ることは多いのですが、実はむち打ちの症状は首や腰にだけ出るものではありません。
交通事故とは直接関係なさそうな、たとえば耳や手足などにも症状が出ることがありますので注意が必要です。

 

1.頚部痛

首の痛みのことです。
頚部痛はむち打ち被害者のほとんどに見られる症状です。
Common whiplash:psychosomatic or somatopsychic.J Neuro Neurosurg Psychiat,57:486-490,1994によれば、慢性化したむち打ち患者のうち、97%に頚部痛が存在するとされています。

2.頭痛

頭痛も多く見られます。
上記のCommon whiplash:psychosomatic or somatopsychicによれば慢性化したむち打ち患者のうち、78%に頭痛が存在するとされています。

3.腰痛

むち打ちのうち、腰椎捻挫と診断されている事例では腰部痛を訴えられている方を多く見ます。
上記のCommon whiplash:psychosomatic or somatopsychicによれば、42%に頭痛が存在するとされています。

4.四肢のしびれや痛み

交通事故で手や足などはとくに外傷を受けていなくても、しびれや痛みなどが出ることがあります。
様々な原因が考えられますが、たとえば頚椎や腰椎のなかには、手や足を支配している領域があります。
その部分に椎間板ヘルニア等で異常が生じると、四肢のしびれや痛みといった症状が現れることがあります。
遠藤健司編『むち打ち損傷ハンドブック 頸椎捻挫から脳脊髄液減少症まで 第2版』44頁によれば、24~43%のむち打ち患者に四肢症状が出ており、ほとんどが事故後1週間以内に発症していたとされています。
四肢の症状というと交通事故と関係ないのかなと思われるかもしれませんが、交通事故が原因である可能性は十分ありえますので注意しておく必要があります。

5.めまい

首の受傷が原因でめまいというとおかしく思われるかもしれませんが、これも思いのほか多く見られます。
上記のCommon whiplash:psychosomatic or somatopsychicによれば慢性化したむち打ち患者のうち、23%にめまいが出現するとされています。

6.耳鳴り

遠藤健司編『むち打ち損傷ハンドブック 頸椎捻挫から脳脊髄液減少症まで 第2版』43頁によれば、耳鳴りはむち打ち損傷の7%で発症するとの報告があり、ほとんどの症例が難聴を伴い、発症時期としては数日以内は27%と少なく、2~4週間以内に発症したものが55%であったとの報告もあるようです。

7.その他の症状

このほか、頭部や顔面部のしびれ、吐き気やおう吐などの症状もむち打ちによって出現することがあります。

8.異常を感じたらすぐに医師に相談を

photo_027このように、一言にむち打ちと言ってもさまざまな症状があります。
頚椎捻挫もしくは腰椎捻挫などと診断されたからといって症状は首や腰にとどまるとは限りません。
交通事故の被害にあって、事故前にはなかった異常が出ている場合には、「交通事故とは関係ないかな」と自分で勝手に判断はせず、まずは医師に相談されることが重要です。
交通事故とは関係ないと思って放っておくと症状が悪化するおそれがあるのはもちろん、法的には因果関係を争われるおそれがあります。
(たとえば、交通事故直後から四肢のしびれがあったが、一か月くらい病院に行かずに放置していたとします。耐えきれなくなって病院に行っても、加害者側からは「今回の交通事故とは関係ないんじゃないの。そんなしびれがあるんなら普通すぐに病院に行くはずなのに行かなかったのはおかしい、ひょっとして違う原因なんじゃないの」などと争われるのはまれではありません)
むち打ちだからと軽く見るのではなく、まずは病院に行って医師の診察を受けることが自身の身体を治すうえでも、後々の損害賠償請求を見据えても肝要となります。

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