むち打ちの治療

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photo_007頚椎捻挫、腰椎捻挫、外傷性頚部症候群などと診断されるむち打ちの治療方法としては様々なものがあります。

ここでは交通事故によるむち打ちの治療方法を紹介しますが、自己判断はせずに必ず治療方法は医師と相談するようにしてください。

1.安静にしていること(交通事故直後)

交通事故でむち打ちになったからといって、すぐにリハビリなどを開始するのはまれに思われます。
まずは痛み止めの薬などを処方してもらって1週間~10日程度安静にしてからリハビリを開始するケースをよく見ます。
ただ、安静といってもすべてのむち打ちで安静にしなければならないわけではなくケベックガイドライン(むち打ち治療のガイドラインの一つ程度に思ってください)でも、grade1では安静の必要はなく、ただちに交通事故前の生活に戻り、就労制限もしないとされています。
また、むち打ちというと首をコルセットで固定している状態を想像される方もいるでしょうが、コルセットは必ず装着するよう指示されるものではありません。
むしろ、「頸椎ポリネックなどの固定は、軽症の患者には不要で、四肢に強い神経症状が発生しているか、頸椎の靭帯組織に障害があると診断された時や頚部の保持ができない場合にのみ処方すべきである」(遠藤健司編『むち打ち損傷ハンドブック第2版』111頁)とされています。

2.薬物療法

症状に応じて処方されるでしょうが、交通事故直後の急性期には、痛みがあるなら消炎鎮痛剤、首が回らないなどの可動域制限がある時は筋弛緩剤が併用して用いられることが多いようです(遠藤健司編『むち打ち損傷ハンドブック第2版』113頁参照)。
このほか、めまい等の症状に応じて薬を処方されるでしょうから、医師には包み隠さず自分の症状を伝えることが重要です。

3.ブロック療法

簡単に言うと、神経や神経周辺に麻酔注射をして、神経から脳に伝わる痛みなどを遮断する治療法です。
とくに星状神経節ブロックは、自律神経系の異常が出現した場合(バレー・リュー症候群など)に適応され、一定の効果があると考えられています(栗宇一樹・古笛恵子編『交通事故におけるむち打ち損傷問題第二版』63頁)。
整形外科ではなくペインクリニックで行われるのが一般的かと思われます。

4.物理療法

理学療法の一種です。
頚椎や腰椎の牽引(物理的に引っ張ります)。
温熱療法といってホットパックやパラフィンパックで直接温めたり、マイクロウェーブや超音波で体の表面でなく深部を温める方法などがあります。
このほか、電気で神経に刺激を与える電気療法があります。
温熱療法と電気療法は行っている整形外科は多いように思われます。

5.運動療法

むち打ちで首や腰などが痛いと動かすこともおっくうになるでしょう。
しかし、痛いからといって身体を動かさないでいると関節拘縮などを起こし、痛みが出やすい体になってしまうという指摘もあります。
ただ、漫然と身体を動かせば良いというものではありませんので、可動域訓練や筋力強化などどういった運動が自分の場合は良いか、医師に相談してみてください。

6.その他の治療方法

このほか鍼治療もあげられることがありますが、鍼治療は医師による治療ではないので、そもそも加害者側保険会社が認めてこないことも多いです。
また、手術療法もありますが、手術が必要となるむち打ちは稀です。

残念ながら交通事故によるむち打ちの治療では、これをやっとけば良いというものはありません。
むち打ちの治療で重要なことはきちんと医師と相談して自分に適した治療方法を見つけていくことでしょう。

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